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トマチン遺跡
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トマチン遺跡
トマチン遺跡は,徳之島の南海岸のやや東に位置します。サンゴ礁の浅海とそれに続く砂丘上の一角にあり,標高約15m,長さ約50mの小丘上に立地しています。この遺跡は,平成4年,重機による土砂採取作業中に石棺墓(せっかんぼ)と人骨が発見されたことで知られるようになりました。その後,鹿児島大学や伊仙町教育委員会によって発掘調査が実施され,その結果,約2,400年前から約2,000年前(弥生時代前期から中期)にかけての石棺墓4基と土坑墓2基や,土器,貝製品などが発見されました。
埋葬時期の異なる人骨が3段のサンゴ礫(れき)の床にそれぞれ重ねられている石棺墓があること,また,複数の墓のまとまりを礫で覆(おお)うことにより墓域を表示していた可能性があることなどは特徴的です。また,九州より北の地域との関係を示すヒスイも出土しました。
このように,トマチン遺跡は,奄美群島の先史時代の墓制と文化交流の実態を理解する上で貴重な遺跡です。
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