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三十六歌仙絵扁額
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三十六歌仙絵扁額
三十六歌仙とその和歌が記された歌仙絵の扁額で,山部赤人(やまべのあかひと)を除く35枚が現存しています。作者については「狩野雄尽(かのうゆうじん)」とする説がありますが,この絵師について詳しいことはわかっていません。画風は,顔の造作や髪の流れ,衣装の文様などが比較的丁寧に描かれ,体躯(たいく)にくらべて頭部が大きく,のっぺりとした顔貌(がんぼう)をもつなど,中世風な画風が残ります。和歌については,近衛前久((このえさきひさ)が記したという記録があります。
三十六歌仙絵扁額として制作年代も古く(1577年),天正年間(1573~1592年)に地方へと伝播(でんぱ)した狩野派(かのうは)と推測される絵画として注目されます。また島津家と近衛家との交流を裏付ける歴史資料としても非常に重要です。