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虎丸の木造薬師如来立像
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虎丸の木造薬師如来立像
ヒノキ材とみられる針葉樹材製の一木造りで,像の高さは68.9cmの木像薬師如来像です。曽於市末吉町虎丸地区の祠(ほこら)にまつられていましたが,現在は曽於市の歴史民俗資料館にあります。面部は素朴(そぼく)で大振りな面立ちで,細かい抑揚(よくよう)を省いた表現です。また体部をみても,どっしりとした量感のある造形ながら,肉身の起伏は実人的ではなく,衣紋表現もややまばらに彫り出されています。このような表現は室町時代後期の各地の仏像に共通のものであり,本像背面に「天文廿三(1554)年」と墨(ぼく)書があることからも室町時代後期の制作と考えられます。県内にのこる数少ない室町時代の彫刻のひとつで,貴重な文化財です。