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野田町熊野神社の田の神舞
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野田町熊野神社の田の神舞
古くは秋の彼岸(ひがん)に,現在は秋のホゼ祭り(豊年祭)に熊野神社に奉納されている芸能です。たくさんの人数で踊る田の神舞で,高烏帽子(たかえぼし)に陣羽織(じんばおり)姿の田の神と,三吉という道化役などが登場します。三吉は仕事着姿で頭に紅白の鉢巻きをして後ろに長く垂らし,顔には化粧(けしょう),頭にはシュロ皮でちょんまげをつけ,すり鉦(かね)をもち,黒足袋(たび)をはいています。続いて黒い衣装にたすきがけで,手に複雑に曲がった杵(きね)を持った大勢の杵回し,最後に裾模様の衣装で女装した嫁ジョが登場します。餅(もち)がつきあがると田の神に捧(ささ)げ,臼(うす)にこびりついた餅を争って食べます。終わった後は田の神を先頭に全員で列をつくって退場します。一人で舞う田の神舞とはちがい,北薩地域で見られるにぎやかで演劇的な田の神舞です。